世界的に注目されている、中国共産党第18回大会も今日が最終日となります。
しかし、本当に注目されるのは、明日開催される
第1回中央委員会全体会議での人事案件
です。
中央政治局員、政治局常務委員
、そして、最高責任者である
”総書記”
が決定されます。
そして、先日もお伝えしましたが、
汪洋広東省書記と李源潮中央組織部長
が常務委員会入りするのかどうかで、この国と党の将来、わが国との距離などもかなり違ってくると思います。もちろん、中共は集団指導体制ですが、前述のこともあり関心があります。
さて、写真は最近購入した
「中国・真の権力エリート〈軍、諜報、治棄機関〉」
です。版元は新潮社、著者の野口東秀(とうしゅう)さんは、最近まで産経新聞中国総局の記者で、現在は退社されています。
今日のタイトルのように迫力あるドキュメンタリーで一気に読みました。著者も言っているのですが、
最近の中国に関する報道は、香港筋などの情報をつなぎ合せて机の上で原稿を書いているケースが多いようです。
でも、この単行本は文字通り、厳しい公安警察などの監視下で、ときには変装し、生命の危機に直面しながら、取材対象に迫るその行動力は、下手な小説より読み応えがあります。
詳細は略しますが、
中国製ギョーザ事件、カラオケやマッサージでのハニー・トラップ、中朝国境や四川大地震、新疆ウイグル自治区
での状況描写など、スパイもどきの活動には感動さえ覚えます。
また、
国家安全部(省)や中共中央弁公庁、軍事委員会総参謀部
などの組織体制も詳しく説明されています。なお、日本での警察は”公安”、同じく公安は”国家安全部”となります。日本と中国は漢字を共有している部分もありますが、意味が異なることも少なくありません。
それにしても、冒頭述べた明日の人事はどうなるのでしょうか。なお、著者は次期衆議院選挙で維新の会公認で立候補するようです。
11月14日(水曜日)
迫力のドキュメンタリー
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