7月20日(金曜日) 丹羽駐中国大使の不思議
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 今月15日に帰国して、翌日には帰任した丹羽宇一郎駐中国大使は、いったい何のために一時帰国したのでしょう。
 玄場光一郎外務大臣は、「日本の考え方を正しく(中国政府に)伝達することを指示した」と言っています。
 これって不思議ではないですか?そうすると、この大使は今まで本国日本の立場、主張を“正しく”中国に伝えていなかったのでしょうか?そのような人物を「特命全権大使」にしておいて良いのでしょうか?
 いろいろな状況の中で、大使を本国に一時帰国(召喚)させることは、その相手国に対して、発生した事案への不快感を外交的に表す手段として使うことはあります。
 例えば一昨年、ロシアのメドベージェフ大統領(当時)が北方領土を視察したとき、抗議の意味で駐ロシア大使を前原誠司外務大臣(同時)が臨時召喚しています。
 今回のケースはこれとは異なり、尖閣諸島をめぐる中国の一連の行動に対することもあったのでしょうが、やはり、丹羽大使の問題発言の意図を問いただしたものと思います。
 ところで、尖閣に対する中国のスタンスが、「核心的利益」「重要な関心事」かで意見が分かれているようです。そもそも、そのようなこと自体を論議することに意味はないと言われる方も少なくないのですが、判断をある程度はしておくことも悪くはないでしょう。
 確かに5月に行われ日中韓首脳会議で、温家宝首相は野田佳彦総理に対して、「(尖閣が中国の)核心的利益と重大な関心事を尊重することが大事だ」と言っています。
 このときは、野田総理も引き下がらず、両者は“険悪なムード”になったそうですが、もとより、“外交”とはそのようなものなのでしょう。
 さて、中国がよく使う“核心的利益”とは一般的に、チベット自治区、新疆ウイグル自治区、台湾を指していますが、上記温家宝首相の発言では尖閣諸島もそのカテゴリーに入ったようにも聞こえますが、本当にそうなのでしょうか。
 いずれしても、この秋に開催される中国共産党第18回党大会までは、軍部を含めた権力闘争が展開されるでしょうから、十分に中国の発言や行動を注視していく必要があるでしょう。
 外交は国の専権事項ではありますが、石原慎太郎知事の「尖閣は東京が買う」発言があり、実際に寄附金が14億円近く集まっている現在、私も都議会議員としていくつかのことを書きました。
 最後になりますが、世界ナンバーワンの親日国である台湾(中華民国)の尖閣諸島に対するスタンスが、私自身とても気になっています。