2月8日水曜日、都立駒込病院の視察に行ってきました。
 今回の視察の目的は新しく導入した高精度放射線治療装置「サイバーナイフ」、「トモセラピー」、「MHI-TM2000(Vero)」の3台を見学するためでした。世界でもこの3台を所有している病院は、都立駒込病院だけだそうで、東京都が、都道府県がん診療拠点病院としてここを立派に機能させようという強い意気込みが伝わってくるようでした。
 昨今、がん治療における放射線治療の技術は目覚しく進歩しており、がんに放射線をピンポイントで照射させ、正常な臓器に当たらないようになっています。
 また、以前の定位放射線治療では、患者さんの頭を固定させるため、あたまに釘をさしていたのですが、サイバーナイフでは、位置認識システムにより、ロボットアームを頭部に追従させることが可能になり、患者さんの負担を大幅に軽減させています。
 トモセラピーは、3次元の放射線治療機器です。放射線を多方向から強弱をつけて照射し、がん細胞を破壊させる機器です。ドーナツ型の装置の内部に小型のリニアックが装備されていて、体の周りを回転しながら放射線を照射します。これもまた、がん細胞の形に合わせて照射するため、正常組織へのダメージを軽減することができます。
 従来のものでは、正常組織へ放射線がダメージを与えてしまい、たとえば、唾液がでなくなる副作用があり、大変な思いを患者に強いていたこともあったようですが、これらの機械を使えば、そのようなことはなくなります。 つまり、これらは、従来よりがんの部分だけを照射するため、患者の副次的なダメージをかなり軽減させることができるのです。
 Veroは、高精度なピンポイント照射を実現し、高度な画像誘導機構(2対の診断X線撮像システム)により、短時間で照射を行い、また呼吸に応じて動くがんにあわせて放射線を照射しつづけることができます。
 また、一度ベッドに寝るだけで治療を終えることができ、患者さんの負担はかなり軽減されます。
 都立病院でこれだけの機器を揃えるのは、高齢化に伴い、がん患者の増加が一因であると思われます。都立駒込病院は、ほかの病気を併発している患者さんにも対応し、がん治療も行うとのことです。
 高齢者では2人に1人ががんになるといわれていますので、東京都して、待ったなしの施策が求められています。

2月13日(月曜日) 駒込病院の最新医療機器
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