先週の火曜日から、平成23年第1回都議会定例会がスタートし、その初日には石原慎太郎知事が施政方針表明を行いました。
 年間4回行われている定例会の冒頭には知事発言がありますが、第1回だけは“施政方針表明”で、それ以外の3回は“所信表明”となります。今回の定例会は「各会計予算」の提案がありますので、そのように使い分けしていると思います。
 さて、タイトルの“読み方”とは、知事選挙も近いので政治的に裏読みを試みるということではありません。ごく普通に本会議場で知事発言を聞いていて、その感想を少しだけ書いてみようということです。
 まず、「東京から日本を変えていく」「東京が日本を救う」などの表現はこれまでと変わらず目立っています。それだけ、現在の国や政府には期待できないとの気持ちが強いからでしょう。
 もっとも、このような表現は一昨年夏の政権交代から急に多くなったわけではありません。自公連立政権のころから、石原知事はガンガンと国にものを言っていましたので、良い悪いは別としてもある意味“公平”に近いかも知れません。
 もちろん、知事は自民党国会議員の出身であることは間違いありませんが、「(都議会)民主党にも協力してもらっている」「(民主党にも)積極的に考えを出して欲しい」などとの発言もそんなに珍しくなく、私たちの党代表とは呼吸が合うところもあるようです。
 次に私はビックリしたのですが、施政方針に毛沢東の著書である「矛盾論」を引用したことです。それに続く文章を読めばその理由は分からなくありませんが、あれほど嫌っていた中国共産党のかつての最高責任者、しかも、その中国でも評価が上下している毛沢東の言葉を使ったのはとても意外でした。
 ところで、今回の施政方針表明は約40分のボリュームでしたが、最後に以下の文章が登場します。
 「都政においては、都議会の皆様とともに、具体的な問題に正面から対峙する中からその背後にある根源的な動きを掴み、目指すべき目標を掲げ、有効な政策を都民・国民に提示し、勇気を持って決断し実行してまいりました。国政がはるか昔に忘れてしまった決意と覚悟を保ち、巨きな視点に立ちつつ現場に根ざした議論を重ね、日本を変える挑戦を揺るぎなく進めることこそ、首都の政治家たちの責任であります」
 私はかなり意味深長と感じた部分です。“対峙”の中身とは?誰に対して“対峙”なのか?
 「勇気を持って決断と実行をしてきました」。この表現と民主党との関係は?小児3病院統合や青少年健全育成条例改正のアプローチは都民にどのように映ったのか?
 今後の築地市場移転や新銀行の展開などを含め、都知事選挙への“メッセージ”と読めないのか?
 やっぱり、考えすぎですね。でも、「首都の政治家たちの責任であります」のフレーズは私たちも異議がないところです。
(石原知事の施政方針表明全文はこちらから)

2月14日(月曜日) 知事施政方針の読み方
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