9月24日(金)感染症対策インフルエンザ編

 9月17日の勉強会の続編です。今回は新型インフルエンザ対策について報告します。昨年、世界中を震撼させた「新型インフルエンザ(H1N1)」は、WHO(世界保健機構)の8月10日の発表では、最盛期後(ポストパンデミック)に移行したと発表しました。つまり今後は、通常の季節性インフルエンザと同じ対応になるということになります。
 しかし、おかしな話なのですが、なぜか日本では相変わらず「新型インフルエンザ」として対応していくことになっています。森澤先生もこの件については、厚生労働省にWHOの判断と異なる理由を聞きたいと述べられていました。もちろんインフルエンザはただの季節性のものでも重い病気ですから、きちんとした対策はとらなくてはなりません。
 まず、H1N1型インフルエンザは、気管支ぜんそくなどの基礎疾患のある方、妊娠中の方、乳幼児、高齢者は早めに受診したほうがよいでしょうとのことでした。熱があれば休み、咳やくしゃみのマナーを守ることも重要であるそうです。また、重症患者の命を救うために、3次救急病院に余力を残しておける体制をつくっておくことが望ましいとのことでした。
 実際肺が水浸しになった患者さんが朝5時に搬送されたそうですが、自治医科大学でその患者さんに対する大変な処置ができたのは、手が空いていたドクターがいたからだそうです。3次救急は重症患者さんが入ったときに、処置ができる人的余力が必要であるとおっしゃっていました。
 勉強会の最後の質疑応答で、柳ヶ瀬都議(大田区選出)から、強毒型インフルエンザがはやる可能性があるのか、はやる場合プレパンデミックワクチンは有効なのかという質問がでました。
 先生によれば、プレパンデミックワクチンは、「かけすて」という意識であればとおっしゃっていました。プレパンデミックワクチンとは、現在の強毒型H5N1インフルエンザウイルスに対するものですが、このウイルスがそのままの形でパンデミックになるかどうかはわからないといわれています。抗原性が変化すればプレパンデミックワクチンが思ったほど効かないかもしれません。
 現在も高病原性の鳥インフルエンザはエジプトやインドネシアで局地的に発生していますが、現在はWHOフェーズ3の状態であり、接種を今すぐに行う必要性があるのかどうかは議論のあるところとも言われています。先生は、このようなデータからプレパンデミックワクチンを勧めるとも、勧めないともおっしゃらなかったのだと思います。
 またパンデミックになるかどうかについては、超ド級のインフルエンザがいつきてもおかしくはないとおっしゃっていました。私たち都議会議員は、強毒型インフルエンザが来る前に、救急医療体制、感染症対策をすすめなくてはなりません。今回の勉強会は「アシネトバクター・バウマニ」がきっかけとなりましたが、感染症対策についていろいろと考えさせられ充実したものとなりました。