11月7日土曜日、東京大学医科学研究所でおこなわれた、「現場からの医療改革推進協議会 第4回シンポジウム」に行ってきました。当日はセッション1からセッション4まであり、「医療改革の現在」、「医療費」、「先端医療・がん難民」、「救急医療」というテーマとなっていました。
 民主党の仙石由人内閣府行政刷新担当大臣、鈴木寛文部科学副大臣、福田衣里子衆議院議員も出席されており、会場は人が溢れていました。鈴木寛さんはシドニー大学のシンポジウムにアメリカの大臣が出席し、議論を戦わせていたのを経験されており、自分も類似した立場になり、しかもこのシンポに参加できることを喜んでいらっしゃいました。
 さて、内容についてですが、特に印象に残ったものを申し上げますと、まず亀田総合病院の亀田理事長(写真)が示されたものがあげられます。先生の発言は、東京都病院協会と現在行っている勉強会でも河北博文会長によって示されていましたが、「医療費抑制政策により診療報酬による医療経営は不可能になっている」というものです。公立病院でも、医業費用が医業収益を3割から4割上回ってしまっており、それらを税金で埋め合わせる為に、自治体の財政が圧迫しているそうです。彼は、「補助金頼りの病院経営から適正な診療報酬による病院経営への転嫁」が必要であると訴えていました。
 ところで、公立病院(都立病院もです)は、赤字を補填してもらえる仕組みがありますが、民間はありません。このように書くと、公立病院を一回全部廃止しろという意見がでるかもしれません。実際某キャスターがそのようなご意見を出されていました。拍手されていた方もいらっしゃいましたが、地域住民のために、必死に公立病院の医師を勤めているドクターが、「どのようにスパッときれいにやめるのか。それほど単純なものではない」というご意見が出たり、「公立病院は、院長に人事権も経営権も何もない。これが問題である」とおっしゃる元公立病院院長のご意見もあったり、それらの意見にも拍手がおこっていました。
 現在国の方針で中小病院は廃止する方向です。根拠は日本には9000くらいの病院があるが、アメリカは3000しかないからです。病院をある程度統廃合することは、現実問題として必要なことなのかもしれません。亀田先生は、30分〜1時間以内に行けるなら、病院を廃院にすることも、住民もわかるべきだとおっしゃっていました。しかし「統廃合」の問題は難しいことです。そのためにも、きちんと考える必要があります。限られた医療資源の活用を多角的に検証し、残すものは残し、廃院するものはする必要があります。その基準をある程度コンセンサスが得られるようなものにし、明確に示す必要はあるでしょう。
 このほか、「デバイスラグ」「ドラッグラグ」、また医療財源問題で医療の財源を「コスト」から「value(価値)」へシフト転換することの必要性などの話もあり、大変充実していました。続きは明日に。

11月10日(火曜日)

医療改革
推進協議会


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