昨日に続き、第1回医療勉強会の報告です。河北会長より「わが国の経済の実態と今後の医療経済のあり方」についてお話がありました。また、読売新聞社の五阿弥さんからのコメントについても報告します。大変多岐に渡っており、簡単に説明できないのですが、いくつかのポイントに絞り、説明したいと思います。
 河北先生は、医療制度を見直すにあたり、まず第一に「国家の理念」をきちんと持つことの重要性を述べておられました。また、医療制度を語るにあたり、私たちは、学んで、実行に移す時には、必ずその間に「考える」という行為を行わなければならないと力説されていました。私自身、「考える」ことは大変重要であると昨今感じています。政策一つとりましても、「何故それが必要なのか」「必要でないと思うのか」「どうしたら実行可能なのか」「何故賛成するのか」または「反対するのか」といった考える行為を抜くと、当たり前のはなしですが、理念そのものがぶれて、行動の軸のバランスが悪くなるからです。河北先生の医療改革の話の前に、心構えのような哲学的なお話があったことは大変良かったと感じました。
 本題としては、以下の通りです。@公立病院への優遇制度を民間にも入れるべきである。仕事そのものは官も民も同レベルで実施されていることと、民間病院といっても、それなりの規模のところは公共性の高いものであるからである。A救急医療体制に補助金を出すべきである。救急医療の70%は民間が請け負っているからである。B所得再分配をどこにするのか。社会保障、教育、環境だろう。社会保障に医療は入る。医療は社会の財産である。「施設完結型」ではなく「地域完結型」にシフトすべきである。C医療改革をするにあたっても、時間的設定が必要である。長くかかる公共事業は不要なものが多い場合があり、改革も必要なものには時間をあらかじめ決めて行うべきだろう。D国家理念に照らして、優先度、比重を決めるべきだ。E消費税の論議は逃げずに行うべきである。
 医療問題を考える時、国家理念や経済状況まで考慮して、考えたことがなかった為、大変有益な勉強会でした。特に医療と消費税をあげることをセットで考えたことはありませんでした。医療の財源を考えずに、ただ「医療は大切だから、補助金を出すべきだ」ということでは、地方議員とはいえ、政権を担っている党の議員としては、お粗末かもしれません。五阿弥さんによれば、日本は急速に高齢化社会が進んでしまったため、保険皆制度を支える財源確保をきちんと考えずにここまできてしまったことを指摘されていました。通常、国が高齢化社会になるまでには100年かかかるそうですが、日本は1970年に高齢化7%なってから、24年で14%になってしまったそうです。
 医療制度の見直しはこれまでもいろいろとありました。しかし、医療費を削減するためにDPCを導入したため、医療機関が疲弊していってしまったと私は思います。もちろん出来高払いには問題もあり、DPC導入はある意味で賢い方略に見えます。しかし、実際は、必要な検査ができなくなったり、病院側を疲弊させてしまっています。
 実務もわかり、臨床現場もわかり、経済もわかるような人が、医療改革をきちんと討論するべきだと思います。結論ありきの話し合いにならぬよう、しっかり考えられる人が必要だと考えます。また、この勉強会のように現況を理解してもらえる場を設け、医療問題がわかる人材を増やすことも必要だと思いました。

10月22日(木曜日) 第1回医療勉強会(その2)
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