平成21年10月6日火曜日、都議会民主党生活部会主催で、都立墨東病院へ視察に行ってまいりました。医療問題に関心の高い都議会議員は多く、当日は大型バスを1台借り、病院では2班に別れ見学しました。
 最初に、院長より墨東病院の特色について説明がありました。ご存知の方も多いかと思いますが、墨東病院は救命救急センターと共に、「東京ER・墨東」を開設している病院であり、「命の最後の砦」として、非常に頑張っている病院です。ERでは年間5万人の患者を受け入れ、救急車はなんと年間1万台入っています。救急車での搬送受け入れは年間平均2000台の病院が多い中で、墨東病院はその5倍になります。
 救命救急(ER含む)以外に、周産期医療にも大変力を入れています。MF-ICU、NICU、GCUを備えた「総合周産期母子医療センター」は、地域のお母さん達に安心を与えています。精神科救急にも対応しています。
 さて、私たちはNICU、GCU、救命救急センターを見学しました。驚いたことに、現在赤ちゃんの10%は低出生体重児で生まれるそうで、NICUはいつもほぼ満床のようです。NICUより比較的軽く、安定している赤ちゃんがいるGCUも満床で、それでも、いざという時に受け入れられるように、一般病棟に移せる赤ちゃんは、様子を見て移しながら、NICUやGCUに空きを作る努力をされていました。
 このように書くと、皆さんの中には、ではベッド数を増やせばいいと思われる方も多いかもしれません。わたしも最近までそう思っていました。しかし、医療現場はそれほど単純ではないようです。ベッドを増やす為にはスペースが必要であり、更に優秀な医師と看護師が必要になってくるからです。救命救急センター(ER)もいつも満床で大変だそうですが、そちらも、スペースを増やせばよいという問題だけでなく、人材も必要だということです。しかし良い人材を確保することが、現在大変難しいのだそうです。
 更に、このような現場はいわゆる不採算医療です。つまり「(保険点数の問題で)働いても働いても、赤字になる」仕組みなのです。ちなみに赤字の部分は、税金で埋められています。元来、医療は儲けるためにやっているものではありませんが、赤字になる仕組みはおかしいのではないかと私は考えます。したがって、厚生労働省は、保険点数の見直しをするべきだと思います。そして、小泉内閣が行った医療費削減を見直すことは急務であると考えます。民主党のマニフェストにも2200億円の社会保障費削減の撤廃を掲げていますが、私は本当にそれを実現しなければ、東京の医療は機能しなくなると考えています。
 では東京都の役割ですが、私は「東京ルール」が機能するよう、力のある2次救急病院を増やす努力(調整)をするべきだと思います。一案ではありますが、東京都は本当に二次救急を行う病院には、更なる援助を当面実行し、東京の医療がうまく機能するように努力するべきだと思います。
 民主党が政権を取った今、国民が安心でき、そして医療者が安心して働けるような医療制度の構築を目指していくべきだと、今回の視察から一層その思いを強くしました。
(写真左:中央は中井病院経営本部長、その左白衣の方は古賀院長、隣のお二人は副院長。写真右:部会を代表して挨拶する門脇)

10月8日(木曜日) 都立墨東病院視察
(写真をクリックすると拡大します)