東京都は先月末、国の地方分権改革推進委員会の第2次勧告に向けて提言を行いました。
 最近は都議会民主党も石原知事に対して、新銀行東京問題など対決姿勢を示すことが多くなっています。
 このスタンスはこれからも変わりませんが、今回の提言など、地方分権や地方自治にかんする国(政府・連立与党)への対応は大いに評価できます。環境対策なども同様です。
 ただ長い間、区議会議員として活動してきた私の立場から言えば、もう一つの地方分権については積極的ではありません。すなわち、東京都から23区への仕事や業務の移管です。少し言葉がきついかも知れませんが、東京都が本店で23区役所は支店のような感じを受けることがあります。
 さて、提言の内容ですが、1.国の出先機関は見直しが必須。地方移管で無駄をなくすべき 2.地方の自立的な行政運営に向け、区の関与は原則廃止すべき 3.地方の実情に応じて、地方が条例で国の基準を変更すべき 以上の3項目で構成されています。
 特に目玉は、国の出先機関を見直しすることです。つまり、地方整備局(国土交通省)、地方農政局(農林水産省)、都道府県労働局・公共職業安定所(厚生労働省)、経済産業局(経済産業省)などを、一部の機能を除いて地方(主に都道府県)に移管し、あるいは廃止・縮小すべきことです。
 もちろん、自分たちの権限を僅かでも失いたくない官僚は今から大反対です。また、出先機関で働いている職員も「国家公務員から地方公務員になるのは格落ちみたいで嫌だな」との本音もあるようです。
 しかし、これらの移管を断行しなければ、国も地方も財政的にもたないでしょう。提言の中にもいくつかの例が示されています。「都の労働相談窓口(全6カ所)のうち5ケ所と東京労働局の窓口とは相互に近接しており、最も離れているものでも直線距離で約1.5kmの範囲内にある。中でも亀戸の窓口は、同じビルの上下階にある」。
 これだけでも、どれほどの税金が無駄遣いされているでしょうか。東京都の事務能力や技術力はとても優秀です。上記組織の移管に十分対応することができるだけではなく、国以上の行政サービスを展開することが可能です。
 文字通り、地方(東京)から国(政府)を変えて行くということでしょう。
(写真:左は農林水産省、右は東京都庁)

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12月2日(火曜日) 国の出先機関の地方移管